シリコーンゴムの防水パッキン・防塵パッキン・Oリングを成形製造します
シリコーンゴムは安心・安全で衛生的な性能や 経年劣化しづらい性質から防水パッキンや防塵パッキンに使われます。
製品や機械装置の内外部からの液体の漏れや侵入を防ぎ、“ちり”や“ほこり”の出入りを防止するのがシリコーンゴムパッキンです。シールゴムともいい、自動車・電気製品・住宅・機械・医療・ステーショナリー・生活雑貨関係など幅広い分野で使用されています。
私たちの会社のシリコーンゴムで防水パッキン・防塵パッキン・Oリングの数多くの製造実績や知見から、お客様のご要求ご希望を実現させるためにサポートさせていただきます。
ゴムシート・スポンジシートを抜き型で打ち抜き加工する平パッキン
低予算向き
シリコーンゴムシートや市販されているゴムやスポンジシート類に、安価な抜き型(ビク型)で打ち抜き加工することで製作できる防水パッキンです。さらに抜き型を作らずに切削加工やウオータージェットカットなどで対応することも可能です。
納期短縮
金型を作らない分、納期は短くなります。金型ですと1ヶ月程度かかる納期が1~2週間程度での対応が可能となります。さらに納期を詰めたい場合はご相談ください。
対応可能な形状
円形状はもちろん、四角形状等、2次元で表現可能な複雑な形状でも作成可能です。簡単な形状でしたらテキストでの指示でもできますが、図面やスケッチの提供をお願いしております。
対応不可能な形状
金型を起工せずに製作が可能なパッキンとして初期投資は安価なことはメリットなのですが、ゴムシートの厚みが厚く、製品の抜き幅が狭いと断面が変形してしまい、実質抜き加工では対応できない場合があります。
シリコーンゴムはもちろんのこと、各種合成ゴム、スポンジ、フォーム、両面テープなど、プレス抜き加工やビク抜き加工は社内で一括生産しております。私たちの会社ははもともと抜き加工屋でスタートした会社です。抜き部門の経験やノウハウは、シリコーンゴム[…]
金型を用いたカスタム防水パッキン・防塵パッキン・シール部品
抜き型や切削加工で対応できない形状ですと どうしてもカスタム対応となり金型が必要になってしまいます。
対応の可否
寸法がわかる図面やスケッチが必要になります。性能別のシリコーンゴムや硬度ラインナップも用意しております。いただいた情報を最適化して確認させていただきます。
筐体合わせで私たちの会社にパッキンの設計をご依頼される場合ですが、基本的には設計部門がないため対応しておりません。ご了承ください。
価格
形状を確認しないと概算でも返答できません。最低ロットの設定はございませんが 数量が少ないと高くなり、数量が多いと安くなります。製品代と金型代は 製品代を安くするためにはロットも必要になりますが金型の製品取り数を増やすため金型代は高くなります。
金型代を安くしたい場合には製品取り数を最小1個取りなど少なくしますが製品代は高くなってしまいます。ご了承ください。
納期
金型を作成するのに一定期間必要なため平均して1ヶ月程度はかかってしまいます。
シリコーンゴムのOリング
Oリングを活用して設計段階から防水・防滴・防塵を検討される場合があると思います。OリングはJIS規格で規格化されていてシリコーンゴムや合成ゴムでラインナップされています。私たちの会社でもJIS規格Oリングの取り扱いはございます。
JIS規格のOリング
一部のJIS規格品Oリングのご提供は可能ですが、全てをラインナップはしておりません。まずは規格品番でのご相談ください。JIS規格のラインナップ内でもゴムの種類や寸法で非対応になってしまうことがあります。
価格は該当品番の金型取り数やロットによって変わるため、大量に使用する場合など別途金型代は発生しますが最大取り数にカスタム対応した金型で製品代を大幅にお安くできます。
JIS規格外のOリング
JIS規格にラインナップのない完全なお客様専用カスタム仕様のOリングの製作が可能です。寸法(寸法公差を含む)、素材、色、硬度等、あらゆるご要望を盛り込んだ仕様で対応可能です。
既存型での材料違いは対応不可です
シリコーンゴム用で作られたOリング金型を合成ゴムで成形することはできません。逆も同じになります。なぜならゴム金型は元々ゴムの種類に合わせて1%~4%程度の収縮率を加味して設計しているため、収縮率が違ったゴムですと収縮率があわず、大きくできたり小さくできたり寸法がでません。公差を大きめに設定する場合は対応可能と判断する場合もございます。
コネクタ用パッキン・シール部品
私たちの会社がラインナップしてカタログ化しているコネクタパッキンやシールパッキンはございません。全てお客様のカスタム仕様となります。既存品はございませんのでご了承ください。ご依頼には基本的に金型起工が必要になります。
自動車や産業機器関連で需要が増大しているコネクタ製品においてもコネクタ付近からの防水機能が求められていることが多くなってきました。
端子部の穴のあるワイヤー周りやハウジング周りと筐体ケースとの勘合部分へのシール部品として需要が伸びてきています。私たちの会社ではコネクタパッキンやシール部品の設計はしておりませんが設計支援は協力させていただきます。図面をご提示いただければ、最適な仕様のご提案をします。
シリコーンゴム防水パッキンの表面状態を考察
鏡面状態の表面
通常、ゴムパッキンは防水・防塵機能を十分に発揮するため、ゴム表面にシボ加工等のマット処理はせずに光沢感のある磨き仕上げにすることにより、筐体との密着性を上げる設計をする仕様が標準と言えます。
鏡面状態の表面の問題点
表面を磨き仕上げしたゴムパッキンはゴム自体が持つタック感(ベタベタ感)により摺動性がなくなり、このタック感がゴムパッキンの取り回しや、筐体への組み込み作業時に不便さを感じたり手間が生じたりします。
また、ゴムパッキンと筐体が脱着を繰り返す構造の場合、ゴムと筐体の摩擦でゴムが破壊・欠損することも可能性としては存在いたします。
マット調の表面
金型表面にブラスト加工してゴムパッキン表面をマット調に仕上げる手法があります。鏡面と比べてパッキン表面に摺動性をもたせることができます。相手物との摩擦を抑えることが可能となり、筐体内でパッキンを滑らすことができたり、脱着時にゴムにストレスがかからなくなります。
鏡面状態のメリットとデメリット、マット状態のメリットとデメリットを考えて設計する必要がございます。鏡面金型をブラスト改造できますが、ブラスト加工した金型を鏡面に改造することは難しいです。
シリコーンゴムの防水パッキンや防塵パッキンに摺動性を持たせる
シリコーンゴム表面に比較的容易に摺動性を持たせる手法としては、金型表面にブラスト処理して、製品表面をマット調に転写させることで軽めの摺動性能を持たせることは可能です。しかし、この程度ですと目的の機能が担保できないことがあるようです。
サラサラコートを施す方法
シリコーンゴムで作られた防水パッキンや防塵パッキンですと、ゴム表面に特質した摺動感が得られる「サラサラコート」を施すことができます。(合成ゴムなど他のゴムへのサラサラコートはできません)
このサラサラコートをすることで、ゴムと筐体との密着性を全く損なうことなく、ゴムにサラサラとした摺動感が生まれます。ゴムパッキンと筐体との摩擦は限りなく低いレベルにまで解消されます。ゴムパッキンの装着時の作業性の向上、時間短縮、高耐久性が確実に得られます。
シリコーンゴムの特徴である ゴム表面のタック感(ベタベタ感)は滑り止めなどの機能として性能発揮しております。時にこのタック感が部品の組み立て時や触感として改善が求められる場合があります。この問題をシリコーンゴム表面に特殊塗料をスプレーコーテ[…]
オイルブリードシリコーンゴムを使用する方法
シリコーンゴムコンパウンド内に非相容性のオイルを添加することで、成形後の時間の経過と共にシリコーンゴム表面にオイルが微量ずつ滲み出てくるグレードで、各種コネクタのシール部品に多く採用されています。
表面に滲み出たオイルの効果で自己潤滑性が非常に高いことから摩擦を低減できるため、シール部品の挿抜時の挿抜力の軽減に有効で、この効果は長期間に渡って安定的に発揮いたします。
オイルブリードタイプのシリコーンゴムは その目的としてグロメット、ガスケット、コネクターシールなどの構成部品の組み立て、挿抜きの作業をスムーズに行う意図として開発された材料です。 オイルブリードシリコーンゴムとは? シリコーンゴムコンパ[…]
液体潤滑剤を含浸させる
シリコーンゴム素材のパッキンのみのご対応ですが、金型で成形後に液状の潤滑剤をゴムに含浸させることで、ゴムパッキン表面に摺動性をもたらすことが可能です。
私たちの会社では3タイプの液状潤滑剤がございますが、お客様のご要望や筐体側との相性によって選択いただくことが可能です。
タイプ | 乾燥時間 |
ドライタイプ | 速乾性 |
セミウエットタイプ | AタイプとCタイプの中間 |
ウエットタイプ | 表面に若干のウエット感が残る(経時でウエット感は減少します) |
防水設計について
私たちの会社では防水設計はしておりません。
ゴムパッキンの設計において、過去の事例などから一般論でご提示することは可能ですが、本格的な防水設計はできません。防水機能を測定する専用試験機などを有しておりませんので出来映え評価ができません。
また、IPXのレベルに関しましても、設計したゴムパッキンがどれほどのレベルを維持できるのか評価をすることは当社ではご対応しておりませんので、ご了承願います。
防水パッキンの品質管理
寸法管理
ゴムパッキンの金型起工時、私たちの会社では金型検定としての寸法測定について、防水性能に重要な要素である線径は特に寸法管理を重要視しております。画像測定器を用いて複数の角度から寸法確認を行い、品質保証を図っています。
勘合確認
線径が細く図面形状を保持できない紐状のパッキンの場合、線径以外のL寸法やW寸法が正確に測れない場合がございます。この場合はお客様から組み込む筐体をお預かりして「現物合わせ」でご了解いただく場合がございます。ご了承ください。
防水パッキン・防塵パッキンのよくある質問Q&A
金型を作成して設計通りの防水機能がでなかった場合の対処方法ありますか?
対応可能なパッキンサイズは?
紐状のゴムを接着して防水パッキンに加工できますか?
食品衛生法に準じた材料で作ることはできますか?
お問い合わせ
他にこんな記事が読まれています
押し出し成形品と呼ばれる、ところてんを押し出すような方式で成形するシリコーンゴムチューブ・シリコーンゴム丸紐・シリコーンゴム角紐を規格品でラインナップしております。また、シリコーンゴムスポンジの押し出し成形品も販売しております。規格品にない[…]
異素材とシリコーンゴムとの一体成形品とは、樹脂パーツや金属パーツを金型にインサートしてシリコーンゴムを流し込むことで強固に密着し一体化させる手法です。 シリコーンゴム自体の多色成形品とは、シリコーンゴムの色調や硬度をあと接着ではなく […]
シリコーンゴムは接着させるのが非常にむずかしい難接着な性質です。私たちの会社では市販の接着では出せない強固で強靱な接着が可能になります。他社にはない特殊技術と接着剤のノウハウを駆使してシリコーンゴムの接着を実現しております。 シリコーンゴ[…]