シリコーンゴムの電気絶縁性は幅広い環境で安定した特性です

導電性シリコーンゴム

シリコーンゴムの電気絶縁性は高温低温と幅広い温度帯や周波数領域で安定した特性をしまします。特に水に浸した環境でも絶縁特性の低下はほとんどなく、ゴムの中でも絶縁材としては最適な部類になります。高電圧の耐アーク性、耐コロナ性、耐トラッキング性が優れていて広く使われている実績があります。

耐アーク性について

シリコーンゴム耐アーク性

アーク放電(大電流低電圧放電)による材質の劣化に対する耐性を言います。一般的に樹脂の表面でアークを発生させると、その高温により分解・炭化します。はじめは電極付近で起き、最終的に電極間に炭化した導電路ができます。耐アーク性はこのトラッキングが起こってアークが消滅するまでの時間を測定して比較するものです。数値が高いほど耐性が強いということになります。

材料名 ASTM法(sec)
布基材フェノール樹脂 4.5
クロロスルホン化ポリエチレン 5.2
ブチルゴム 72
ハイブチルゴム 180<
クロロプレーンゴム 8.5
エポキシ樹脂 184
ポリエステル樹脂 134
ポリ4フッ化エチレン 165~185
シリコーンゴム 180<

 

耐トラッキング性について

 

シリコーンゴム耐トラッキング性

絶縁物表面に何らかの原因で熱分解して形成される炭化物が導電路(トラック)となることをトラッキングと言います。試験方法としては、カタログのデータでは電圧をかけた状態で電解液を滴下して表面の劣化状態を観察します。数値が小さいほど耐性が強いということになります。

材料名 DIN法
格付け 浸食深さmm { }滴下数
ブチルゴム KA-3C 0.342
エチレンプロピレンゴム KA-3C 0.240
クロロスルホン化ポリエチレン KA-3C 0.224
クロロプレンゴム KA-2 [18]
ポリエチレン KA-2 [46]
架橋ポリエチレン KA-3C 0.302
ポリスチレン KA-2 [15]
シリコーンゴム KA-3C 0.0064

耐コロナ性について

コロナ放電

絶縁物に限度以上の電位傾斜が加わると境界面にコロナ放電を起こしますがその結果として絶縁物はイオン化作用、熱、発生したオゾンなどの攻撃を受けることになります。この攻撃に対する絶縁物の抵抗力を総合して耐コロナ性と言います。通常の有機質材料は、コロナ放電により急速に劣化して絶縁性が破壊されますが、シリコーンゴムは驚異的に強い耐コロナ性をもつため、高電圧用の絶縁材料として適しています。

材料名 3kVにおける寿命 (h)
ポリエチレン 24.0
ポリ四フッ化エチレン 33.5
三酢酸セルロース 36.5
ポリエチレンテレフタレート 50.0
ポリエステルワニス 22.0
油変性フェノール樹脂 55.0
エポキシエステルワニス 65.5
アスファルト系油ワニス 81.0
シリコーンゴム 35600<

 

温度による特性変化

シリコーンゴムの温度による電気絶縁性

厚みと絶縁破壊

シリコーンゴムの厚さと絶縁破壊強さ

参考資料引用:信越シリコーン様

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